モニターヘッドホンではお馴染み!「MDR-CD900ST」を修理しました~
サウンドエコーの岡部です。
さて今回は当店のお客様、ラジオ高崎様より「ヘッドホンのRCHから音が出ない~」ということでMDR-CD900STをお預かりしました。
同時に2本お預かりしたんですけど2本とも同じ症状で、RCHから音が出ないんですね~
RCHへ来ているケーブルを動かすとかすかに音が来るので断線が原因なんですけど、どうもRCHが切れやすいというようなことはネットなどで検索するとちらほら出てますね。
問題のケーブルがこれです!
ヘッドバンドからケーブルが出てくる付け根のあたりで断線するみたいなんですね。今回お預かりしたものも2本ともそうです。
切れやすい原因としては、根本的にケーブルが弱いのか、余丁がなさすぎるのか、スライダーを伸ばす際に指に引掛けてしまうのか・・・と色々と考えられますよね。
切れにくくするのには左右のこのケーブルをヘッドバンドから引き抜いて、丈夫なリケーブルで配線しなおすってことで耐久性はあがるかと思いますけど、今回は純正部品のヘッドバンドごと交換という正規の方法で修理をしましたよ~
早速作業開始です
まずはイヤーパッドをはずします。
あっ!外してみたらウレタンリングも減ったってるみたいです!
なのでウレタンリングも急遽交換することにしました。
とりあえずウレタンリングは後にして先にハウジングとドライバーを切り離します。
ビス4個を外せばこんな感じで外れます。
スポンジみたいな部品、ミクロングラスはそのまま再使用するので外してとっておきます。
これでケーブルが見えます。
上の写真はLCHですけど、「白、赤、黒」このラインはヘッドホンケーブルで、このケーブルの先にはいわゆるヘッドホンジャックが付いています。
そして被服をかぶった細く黒いケーブルがRCHへ行っている問題の送り線です。
こんな風に接続されています。
今回はこのケーブルすべてを外す必要はなくて、RCHへの送り線のみを切り外します。
ところで、最近ピンセット買ったんですよ!(笑)
こんなやつ!
つまむと開いて離すと閉じるっつー逆の動作をするやつです。
まあ~別にどうってことないんですけど、せっかく買ったので今回使ってみたかっただけです。(笑)
作業する前にさっきのウレタンリングを剥ぎます。
これが付いてるとガタガタ揺れて作業しづらいので。
ケーブルが細いのでピンセットで挟んで半田コテあてて外します。
これが問題のR側です。
L側からの送り線が来ているだけですね。
そしてR側も同じようにして外します。
次にヘッドバンドとハウジングを切り離します。
ハウジングはビス1本で止まっていますので、簡単に外れます。
R側も同じように外します。
これでヘッドバンドだけになりました。
ここで新しい部品の登場~
これがウレタンリングです。
管理ラベルにはMDR-7506と記入されていますけど、CD900STと共用です。
L・R交換しますので2個必要です。
そしてヘッドバンドです。
組み立てる必要はありませんね~ すでに完成しています。
いわゆるASSY交換です。
取付は逆の手順で組んでいきます。
まずはせっかく外したので、ハウジングの中のホコリをエアーで払います。
R側から作業です。
ケーブルをハウジングに通していきます。
ハンガーの中をケーブルが通ってます。
この場所の曲がりがきついので断線に注意です!
ケーブルを通したらヘッドバンドに取付けてしまいます。
ケーブルの余丁は外す前と同じ寸法で組んであります。
ん~ここの余丁が少し長い方が切れにくいんでようか・・・?
ドライバー本体を取付ます。
取付終わったらとっておいたミクロングラスを入れてハウジングへと取付ます。
中心のドライバー周りにウレタンリングを取付ます。
貼り付けて中身をくり抜きます。
そうするとこんな風になります。
L側も同じように取付ます。
最後にイヤーパッドを取付けます。
イヤーパッドは再利用で多少クセが付いていますけど、多少強引に引っ張りながらでないと取付できません。
イヤーパッドは結構丈夫なので、多少強引に引っ張ったくらいでは切れないないです。
ウレタンリングを新品に交換したので真ん中が少し膨らんでいます。
写真ではちょっとわかりづらいですね
でもこれが本来の姿です!
イヤーパッドの若干の傷みは気になるところですが・・・
これで完成で~す。\(^o^)/
L・Rの音声確認して納品しました。
今回はご利用ありがとございました。
またのご利用お待ちしています。
参考までに今回使用した部品を書いておきます。
ヘッドバンド ASSY 部品コード : X-2113-142-2 単価 : 3,960円(税別)
ウレタンリング 部品コード : 2-113-149-01 単価 : 110円(税別)
以上、おしまい<(_ _)>